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外国籍人材にとっての【春節(旧正月)】についてのあれこれ

こんにちは!外国人留学生の就職支援会社、ベイングローバルの営業担当です。


外を歩いていると、色とりどりの紫陽花がとても綺麗に咲いていますね。筆者は神奈川出身なので、毎年この時期は鎌倉の明月院と長谷寺に向かいます。(土日は人が多いので、平日が狙い目です)

そしてもう少しすると梅雨の季節ですね。梅雨って何だかジメジメしたイメージですが、紫陽花と雨のコントラストはまた良いものです。また一説によると、雨の”しとしと”という音は人間にとってリラックス効果があるそうです。


・・・と、ここ最近の季節についてお話しましたが、季節関連で今回のテーマは【春節(旧正月)】についてです!



日本であまり馴染みのない春節の文化ですが、日本以外のアジアの国によっては、一年で最も重要とされる祝日です。

外国籍人材を採用したことのある人事の皆様は、「春節に母国に帰省してもいいですか?」「旧正月の期間お休みはもらえますか?」と質問を受けたことがあるのではないでしょうか。


そんな春節について、今日は詳しく解説していきたいと思います!


そもそも、春節とは?


春節とは旧正月、つまり旧暦のお正月を意味します。中国ではこの春節が1年で最も重要な祝祭日とされており、新暦のお正月(1月1日)よりも盛大に祝われます。


中国では、旧暦の年末年始の期間を過年(かねん)と呼びます。旧暦12月23日の祭竈節(さいそうせつ)から旧暦正月15日の元宵節(げんしょうせつ)までの期間がそれにあたり、毎年、旧正月である春節の前後7日間ほどが連休となります。


春節は旧暦に基づく祝日のため、現代で使われている太陽暦(グレゴリオ暦)では毎年日付が異なります。

2025年の春節は1月29日(水)、休暇期間は2025年01月28日~2025年02月03日を予定しています。


春節を祝う国は?


春節(旧正月)が国民の祝日となる国は、中国、香港、台湾、韓国、北朝鮮、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア、モンゴルです。ちなみに日本でも明治維新の前までは旧暦を使い、旧正月を祝っていたそうですが、現在は沖縄の一部の地域や中華街を除き春節を祝う文化はありません。


各国の春節(旧正月)


1.中国の春節


アジア各国の中でも中国は、旧正月を重視している国の代表です。中国では旧正月のことを「春節(しゅんせつ)」と呼びます。中国全土で祝賀ムードが漂い、帰省する人や海外に旅行する人も多く、交通機関が大変混雑します。


2.香港の春節


中国語圏の香港は、中国と同じように旧正月のことを「春節」と呼びます。ただ、国際的なビジネス都市として知られる香港は中華圏の中では比較的休日が短めで、中国や台湾のような大型連休はありません。


3.台湾の春節


台湾でも旧正月のことを「春節」と呼びます。台湾でもこの期間は学校や会社は休日となります。


4.韓国の旧正月


韓国では、旧正月のことを「ソルラル」と呼び、ソルラルの前後3日間が国民の休日となります。ちなみに新暦の1月1日も祝日ですが、お休みになるのは1日だけのため、韓国では1月1日よりも旧正月「ソルラル」が重要な祝日となっています。


5.ベトナムの旧正月


ベトナムでは、旧正月のことを「テト」と呼びます。祝日が多くないベトナムでは年に一度の家族や親せきと集まる機会でもあるため、長期休暇を取るベトナム人が多いです。

「テト」の前後7日ほどが国民の休日となります。


6.インドネシアの旧正月


インドネシアでは旧正月のことを「イムレック」といいます。インドネシアには華僑の人々や中国系の人も多く住んでおり、旧正月は国民の休日となっています。イムレックの休日は1日のみですが、現地に住む中国系の人々が長期休暇を取り、新年をお祝いします。


7.シンガポールの旧正月


多民族国家のシンガポールでは、旧正月のことを「チャイニーズ・ニューイヤー」や「春節」と呼んでいます。多民族・多文化のため、仏教・イスラム教・ヒンズー教・キリスト教のそれぞれ重要な日が休日に定められ、相対的に旧正月の休みが短くなっています。

基本的に旧正月とその翌日の2日間が国民の休日となります。


8.マレーシアの旧正月


シンガポールと同様多民族国家のため、旧正月のことを「チャイニーズ・ニューイヤー」と呼んでいます。シンガポール同様、旧正月の1日と翌2日が国民の休日となります。


9.モンゴルの旧正月


モンゴルでは旧正月のことを「ツァガンサル(白い月))」といいツァガンサルから3日間は国民の休日となります。モンゴル人にとって一年で最も重要な祝日ですがインドの暦に起源を持つモンゴル暦に基づいて決まるため、中国の旧正月とずれることもあります。


留学生にとっての春節(旧正月)


毎年春節の時期には、10日~長い方で1か月ほど母国に帰省する学生が多いです。

(こぼれ話ですが、ベイングローバルで就職イベントを企画する際は毎年欠かさず春節の日にちをチェックします!)

留学生向けの企画を検討している会社では、旧正月の時期を外すことが無難でしょう。

また、既に内定を得ている学生には、予め帰省期間の緊急連絡先を確認しておくことを推奨します。

もし中国語や英語の会社パンフレットがあれば、帰省のタイミングで親御さんに渡してもらうことも母国のご両親の安心に繋がるためオススメです。


外国籍人材にとっての春節(旧正月)


冒頭に記載したように、外国籍の社員から「春節に帰省したいが、休みは取れますか」といった質問を受けることは少なくないでしょう。

日本企業で春節の為に休みを設けている会社は殆ど無いですので、「有給休暇を使って休んでください」という回答が一般的です。

また、年度末に近いタイミングで実際休みを得るのが難しい場合も多いでしょう。

ですが、旧正月に帰省出来ないのは私たち日本人がお正月に家族や親族と集まれないことと同じ意味合いを持ちます。

毎年は難しくても2年に1回は休みを取ってもらう、休日を取る代わりに他のタイミングで働いてもらうなど、双方の歩み寄りや配慮を持つことで、外国籍人材にとっても働きやすい環境づくりに繋がります。



・・・いかがでしたでしょうか。



我々日本人にとってあまり馴染みのない文化でも、知ることで理解や配慮に繋がります。

今後も国際的な文化について発信していきますが、「こんなことが知りたい」、「これってどうなの?」ということがありましたら、いつでもベイングローバルまでご相談下さい。



それでは、また次の記事でお会いしましょう!


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